会長挨拶
甲府市文化協会のホームページへようこそ。
霊峰富士を借景にする甲府盆地の中心に位置する甲府市は、長い歴史と文化豊かな伝統ある街であります。
永正16(1519)年に武田信玄公の父信虎公が、躑躅が崎に館を移転したことにより、甲斐の国の府中として甲府の街が生まれ、2019年には「開府500年」、2021年には「信玄公生誕500年」の節目の年を迎えました。
武田氏滅亡後も、江戸時代には甲府城が築城され、明治以後は県庁所在地となり、甲斐国・山梨県における中心地として発展を続けてきました。
甲州街道や富士川舟運の中継地として交通の要衝であった甲府は、「小江戸甲府」とも異称され、町人文化が花開いた城下町でありました。商業も盛んな、いわゆる旦那衆の目の肥えた街で、江戸時代の歌舞伎は甲府で顔見世興行を行い、その評判により江戸役者の給金の決め場となったほか、俳諧、生花、歌舞音曲、囲碁、将棋などの遊芸も盛んでありました。
このような背景を持つ甲府市は、昭和20年の戦災で中心部の大半を焼失し、古くからの街並みを見ることはできませんが、文化への関心は引き継がれております。
戦後の復興は目ざましく、県都として成長してまいりました。平成10年に生涯学習都市宣言を行い、平成12年に特例市の指定を受け、平成31年に中核都市に移行いたしました。
甲府市文化協会は、昭和51年11月に各種芸術文化団体16専門部により結成いたしました。その後、地域文化の発展・定着のため学校地区単位での地区文化協会の設立が図られ、現在では18の専門部と27地区文化協会、会員数6,167名により構成しております。
専門部と地区文化協会が一体となった「文化の香り高いまち甲府」の実現のための諸活動は、他都市に類を見ない、本市文化協会の誇るべき点として自負するものであります。そして、令和8年度は、協会創立50周年の節目の年を迎えます。
現在、私達を取り巻く社会情勢の変化は目まぐるしく、日常の暮らしの中にゆとりや心の豊かさが求められており、芸術文化の果たす役割は非常に大きなものであります。甲府市市民憲章に「教養を高め、文化のまちをつくります。」と示されていますように、今後も、本市の文化向上という目的に向かう本市文化協会の活動が、さらに感性豊かな郷土文化振興の一助となりますよう、皆様とともに取り組んでまいりたいと存じます。
このホームページが、広く皆様にご活用されますことを、切に希望いたしましてごあいさつといたします。
甲府市文化協会 会長 樋口雄一